中国旅行記
                                     バリトン 堤 浄司(昭和47年卒)

 今まで数十回に亘り海外出張を繰り返して来た私にとって、3回目の海外観光旅行でした。1回目は昭和49年年末から正月にかけてのハワイ旅行、二回目は昭和51年5月のカナダへの新婚旅行、そして今回の第三回目は予てから一度は行って見たいと希望していたモンゴル、中国、ブラジルの内、和気藹々と気のあった仲間と行った近くの中国でした。
 本年5月会社を退職して、三十年の勤務生活の垢を落とし、リフレッシュするために海外旅行を考えておりましたが、私の父の看病やもろもろの事情から、実行する事ができませんでしたが、去る8月9日(編集者注:2001年のこと)父が逝去し、四十九日の法要も無事終えることができましたので、なくなった父も『一段落したら(葬式が終わったら)旅行でもしてくればよい。』と遺言まで残しておりましたので、心置きなく参加できました。しかも、北京放送で合唱の演奏ができるという興味津々の活動の旅行とくれば申し分なく、又、この企画も素晴らしいと感じましたので参加させて頂きました。
 まず、上記の北京国際放送の収録出演は、私が予想していたいわゆる単なる録音だけでなく、200−300人のリスナーと一緒になった公開番組に出演と言うすばらしい機会で、感慨深いものがありました。ただ短波放送と、音楽を放送するのには余りよい音質で聞いてもらえないのが残念ですが、将来はきっとFM放送又はテレビ放送にも繋がってくる第一段階と期待できるものではなかったでしょうか!!
 又、収録後の歓迎会(懇親会)も熱烈歓迎を肌で感じる雰囲気が充分に感じ取れ、将来にもこの繋がりがもっと太くなって、今度は中国の男声合唱団を日本で公演してもらうような交流もできるのではないかとの期待感も出てまいりました。
 北京と上海の観光旅行は、期待以上に素晴らしいものを感じました。昨年8月我家の次男が約1ヶ月上海に滞在し、大変気に入って帰国し、将来はできれば留学しても良いとまで感じさせた都市ですが、時間が許せば再度に日数をかけて個人旅行で訪問したい気持ちになりました。
 石井さんの奥様が、『前に来た時と大きく変貌し過ぎて、中国らしさが失われたような気がしてならない。』と嘆いておられましたが、日本に来日する外人がよく同様のことを言っているのを直接耳にすると、これからは中国の変貌が期待できる反面来日する外国人と同様、不安でもあります。
 お陰で本場中国料理を満喫させて頂きましたが、素晴らしい企画やご配慮もあって同じ中国料理が一度も重ならず、満腹でも『今度はどのような料理が出るのだろう!』との期待感まで抱かせて頂く楽しい旅行でした。(日程が許されれば北京、上海とももう一日づつ延長して滞在したいと思われました。)
 又このような旅行が実行できる事を希望いたしまして旅行記感想と致します。
 最後に、本旅行を取り纏めていただきました依田さん、素晴らしい旅行日程を取り纏めていただきました宮本さんに心より御礼申し上げます。
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